【株式投資】企業の財務安定性を判断する方法

 

こんにちは、なまこです!

 

僕が株式投資を始めたばかりのころは投資先の会社がつぶれたりしないか不安でした。

 

とにかく不安で銘柄を長期間保有することができなかったり、

名の通ったつぶれなさそうな有名企業の株ばかりが購入対象でした。

(当時の僕には「有名企業=つぶれない会社」という図式が成り立っていました。)

 

でも、勉強して優良銘柄を自分なりに探して投資したほうが株式投資を楽しめるし、

投資家として成長できるな、、、と思って勉強しました。

(まだまだ未熟なので今でも勉強は継続中ですが)

 

今日は企業の財務安定性を判断する方法を書きます。

 

 

なぜ会社の財務安定性を知る必要があるのか

 

まず、なぜ会社の財務安定性を判断する必要があるかについてです。

株式投資ではつぶれない会社を選ぶのが大前提です。なぜなら株はその会社がつぶれたら価値がなくなるからです。

 

「つぶれそうな会社」とか「経営が危ない会社」と投資家に認識されれば、資金は引きあげられその会社の株価は下落していきます。

財務的な安定性を欠く会社は株式投資をする上で大きなリスクを含みます。

 

 

ではどんな時、会社はつぶれるのか。。。

 

それは負債が返済できなくなった時です。

 

逆に言うと負債を返済できる会社は安定性が高いといえます。

 

もうこれが今日の結論なんです。もうこれが言いたいことのすべてなのですが、

もう少しお付き合いください。

 

では負債を返済できる会社とはどんな会社なのでしょうか。

どこを見れば会社の財務安定性がわかるのでしょうか。

 

 

中長期的な会社の安定性を評価するには

 

以前の記事でも書きましたが「自己資本比率」は重要です。

(以前の記事はこちら↓)

namako151.hateblo.jp

 

自己資本比率とは自己資本を総資本で割った値となります。

数式で表すと

自己資本比率【%】=自己資本÷総資本×100」

となります。

数式中の自己資本とは一言で言うならば「返済義務のない資本」のことです。

 

 

たとえば総資本10,000円の会社があるとします。

会社の自己資本が仮に5,000円だった場合、自己資本比率は5,000円÷10,000円×100=50%となります。

これは総資本10,000円の会社の50%の資本は返済義務がないことを表します。

 

仮に総資本10,000円で自己資本が500円だった場合、自己資本比率は500円÷10,000円×100=5%となります。

これは総資本10,000円の会社の返済義務のない資本はたった5%しかないということを示します。

 

つまり自己資本比率5%の会社というのは、会社の総資本の95%は返済義務が生じるということです。

 

自己資本比率50%の会社と5%の会社。どちらが安定性のある会社かは一目瞭然ですね。

もちろん自己資本比率の高い(50%の)会社のほうが安定性は高いといえます。

 

結論 その1 

 ・中長期的に会社の安定性を見るのに注目するポイントは「自己資本比率」です。

 ・自己資本比率は高いほうが安定性があるといえます。

 

ただし中長期的に会社の安定性が高ければ安全かと言えば必ずしもそうではありません。

自己資本比率が高い会社でもつぶれることがあります。

では自己資本比率の高い会社はどんな時につぶれるのでしょうか

 

 

短期的な会社の安定性を評価するには

 

会社の安定性を見るにはもう一つポイントがあります。

それは短期的な安定性を評価することです。

 

ではここでもう一度、どんな時に会社がつぶれるのか確認しましょう。

冒頭でもお伝えした通り「負債が返済できなくなった時」に会社はつぶれます。

 

 

中長期的に負債が返済できなくなるリスクは自己資本比率を確認すれば分かります。

では短期的に負債が返済できなくなるリスクを見るにはどうすればよいのでしょうか。

結論から言うと、「流動比率」を見るとよいです。

 

流動比率とは流動資産を流動負債で割った値です。

 数式で表すと、

 

流動比率流動資産÷流動負債」

 

となります。

 

数式中の流動資産と流動負債とは何のことでしょうか。

簡単に説明すると以下の通りです。

 

流動資産とは

流動資産とは一年以内に現金化される予定の資産の事です。

 

・流動負債とは

流動負債とは一年以内に支払義務のある負債の事です。

 

つまり流動比率とは

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となります。

 

一般的に流動資産「1.2」あれば短期的に安定性があるといえます。

逆に「1.0」を下回っていると印象は悪いです。

 

 

 流動比率とは一年以内に現金化される資産が、返済しなくてはならない金額の何倍あるかを示します。

たとえば一年以内に返済しなくてはならない金額が10,000円あったとします。

対して、一年以内に現金化される資産が15,000円あれば流動資産は、

15,000÷10,000=1.5となります。

つまり一年以内に現金化される予定の資産が、一年以内に返済しなくてはいけない

金額の1.5倍あるということになります。

 

逆に一年以内に返済しなくてはならない金額が10,000円に対して、一年以内に現金化される資産が5,000円あれば流動資産は5,000÷10,000=0.5となります。

 

これは個人で例えるなら、一年以内に返済しなくてはならない車のローンが10,000円あるのに年収が手取りで5,000円しかないということと同義です。(ちょっと荒い説明ですがこの方がわかりやすいのではないでしょうか)

けっこうマズイ状況ですね・・・(・_・;)

 

結論 その2

 ・短期的に会社の安定性を見るのに注目するポイントは「流動比率」です。

 ・流動比率は高いほうが短期的に安定性があるといえます。

 

 

流動資産を確認するには

 

流動比率の計算には賃借対照表を見ることになります。

企業のIR情報や「友報リーダー」のホームページで見ることができます。

 

賃借対照表は以下のような表になります。(ぜひ拡大してみてください)

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上図は任天堂の賃借対照表です。

赤枠内が流動資産・流動負債の値になります。

ここから流動比率を求めることができます。

 

流動資産合計は「1,140,742百万円」、流動負債は「184,109百万円」です。

よって流動比率は1140742÷184109≒6.196

 

一般的に安全と言われる1.2を大きく超えていますね。

任天堂は短期的に非常に安定性のある財務状況と言えるでしょう。

 

 

まとめ

 

企業の財務的な安定性を見るには2つの指標をみる必要がある。

 

短期的な売買をする場合には「流動資産」を重視して見ることが大切だと思います。

 

ある程度、中長期的に銘柄を保有(優待や配当重視の投資や長いスパンで成長を見守る投資)する場合には「自己資本比率」と「流動資産」の両方を確認することが大切です。

 

 

最後まで読んでくれてありがとうございました!